集合と命題は、データベース設計や仕様記述、SQL の WHERE 条件まで、多くの分野を支える基礎です。IPAの応用情報技術者試験シラバスでも、集合、命題、述語論理、量化子などが基礎理論の学習項目として示されています。
集合 は和・積・差・補集合の4つの演算を覚えるところからです。
ベン図 で書けば一発。
ベン図、中学でやったやつ!
2つの円が重なるあれ?
そう。
AP では3つの集合のベン図 (3円) で『どこに該当する要素は何個か』を求める問題がよく出るわ。
命題 ってなんですかぁ?
真か偽かが定まる文のことです。
「3+5=8」は真の命題、「3+5=9」は偽の命題です。
一方、「xは3より大きい」はxが未指定のままでは真偽が定まらない述語です。
述語論理 では変数を量化子(∀『すべての』、∃『ある』)で束縛して命題にします。
AP では『すべての X について P(X) が成り立つ』『ある X が存在して Q(X) が成り立つ』の否定パターンが頻出。
¬∀x P(x) ⇔ ∃x ¬P(x) ね。
うーん…とりあえず『すべて』の否定は『少なくとも一つは違う』ってこと?
そうそう。
日常の例えで覚えるのが一番。
集合と論理式を手順で解く
集合Aを「模試を受けた人」、集合Bを「復習をした人」とします。受験者40人のうち、Aが24人、Bが18人、両方に属する人が10人なら、少なくとも一方を行った人数は |A∪B|=24+18-10=32人 です。10人を引くのは、AとBの両方で二重に数えたからです。どちらも行っていない人数は、全体集合Uから補集合を取り、40-32=8人と求めます。
含意P→Qは、Pが真なのにQが偽のときだけ偽です。そのため、否定はP∧¬Qになります。「登録済みなら利用できる」の反例を探すなら、「登録済みなのに利用できない」ケースを探せばよい、という対応です。逆Q→Pや対偶¬Q→¬Pを混同しないでください。元の命題と常に同値なのは対偶で、逆は同値とは限りません。
試験での見分け方
- 「または」「少なくとも一方」は和集合、「かつ」「両方」は積集合と読む。
- 補集合は必ず全体集合Uを確認する。同じAでも、何を全体とするかでAの補集合は変わる。
- 量化子を否定するときは、∀と∃を入れ替えて中身も否定する。
- P→Qの否定を、誤って¬P→¬Qとしない。真理値表で「真→偽」の一行を確認する。
出題範囲の確認先: IPA「試験要綱・シラバス」
確認クイズ
命題 ∀x (P(x) → Q(x)) の否定として正しいものはどれか。
- ∀x (¬P(x) ∧ Q(x))
- ∃x (P(x) ∧ ¬Q(x))
- ∀x (¬P(x) → ¬Q(x))
- ∃x (¬P(x) ∨ Q(x))
こたえを見る
正解: 2. ∃x (P(x) ∧ ¬Q(x))
∀x (P(x) → Q(x)) の否定は ∃x ¬(P(x) → Q(x)) で、P→Q の否定は P ∧ ¬Q。よって ∃x (P(x) ∧ ¬Q(x))。AP では論理式の否定変形が頻出です。
確認クイズ
全体40人のうち、集合Aが24人、集合Bが18人、A∩Bが10人である。AにもBにも属さない人数は何人か。
- 8人
- 10人
- 14人
- 32人
こたえを見る
正解: 1. 8人
|A∪B|=24+18-10=32人。求めるのはその補集合なので、40-32=8人です。