確率・統計は、期待値による意思決定、品質管理、リスク評価などに使う基礎理論です。IPAの応用情報技術者試験シラバスに沿って、期待値、分散、標準偏差、正規分布、条件付き確率をつなげて理解します。
確率って『サイコロで6が出るのは1/6』ってやつだよね。
AP ではどう出るの?
AP では 期待値 と 分散・標準偏差 の計算が中心ね。
あとは ベイズの定理 を使った条件付き確率の問題も、たまに出てくるわ。
期待値 E[X] = Σ x・p(x)。
たとえば1〜6の目が等確率で出るサイコロの期待値は (1+2+3+4+5+6)/6 = 3.5。
分散 は (期待値からのズレの2乗) の平均、標準偏差 は分散の平方根です。
正規分布 ってよく聞くんですけど、何ですかぁ?
平均 μ・標準偏差 σ の釣鐘型の分布のことよ。
μ±σ の範囲に約68%、μ±2σ に約95%、μ±3σ に約99.7% のデータが入る、という性質を覚えておけば AP は十分ね。
ベイズの定理 は『事前確率 → 観測 → 事後確率』と更新していく道具ですね。
スパムフィルタや故障診断のロジックにも直結します。
へぇー、確率って実務でもけっこう使うんだね!
期待値・分散を一つの例で計算する
成功すると4点、失敗すると0点を得る試行で、成功確率が0.3だとします。確率変数Xの期待値は E[X]=4×0.3+0×0.7=1.2 です。これは1回の結果が必ず1.2点になる意味ではなく、同じ条件の試行を長く繰り返したときの平均を表します。
二乗の期待値はE[X²]=16×0.3=4.8なので、分散は V[X]=E[X²]-(E[X])²=4.8-1.44=3.36、標準偏差は√3.36≒1.83です。分散は単位が二乗になるため、元の点数と同じ単位でばらつきを読みたいときは標準偏差を使います。
条件付き確率と独立を区別する
P(A|B)=P(A∩B)/P(B)は「Bが起きた世界に分母を絞る」式です。AとBが独立ならP(A|B)=P(A)ですが、排反ならP(A∩B)=0です。排反と独立は同じではありません。確率が正の二事象が排反なら、一方が起きた時点でもう一方は起きないため、むしろ独立ではありません。
正規分布の68%・95%は、平均からの距離を標準偏差で測る目安です。すべての分布に適用できる規則ではなく、正規分布または正規分布で近似する設定に限って使います。問題文に「正規分布に従う」とあるかを先に確認しましょう。
出題範囲の確認先: IPA「試験要綱・シラバス」
確認クイズ
サイコロを2回振り、出目の和が7になる確率はいくらか。
- 1/6
- 1/9
- 1/12
- 1/36
こたえを見る
正解: 1. 1/6
和が7になる組合せは (1,6)(2,5)(3,4)(4,3)(5,2)(6,1) の6通り。全体は6×6=36通り。よって 6/36 = 1/6。
確認クイズ
成功すると4点、失敗すると0点で、成功確率が0.3の試行がある。1回当たりの期待値はいくらか。
- 0.3点
- 1.2点
- 2.8点
- 4点
こたえを見る
正解: 2. 1.2点
E[X]=4×0.3+0×0.7=1.2点です。期待値は長期反復時の平均であり、1回で1.2点を取るという意味ではありません。