量子コンピュータの概念

量子ビット・量子もつれの基礎、Shor/Grover アルゴリズム、耐量子暗号 (PQC) への移行までを整理。

量子コンピュータは AP にも基礎理論として出題されるようになりました。原理は深入りせず『何ができるか』を押さえましょう。

砂原 ニコ(普段) 砂原 ニコ

量子コンピュータって、結局なに?

鳴海 理央(普段) 鳴海 理央

量子ビット (qubit) を使う計算機です。
古典ビットが 0/1 のどちらかなのに対し、量子ビットは 量子もつれ と重ね合わせで 0 と 1 を同時に取れる、という性質を持ちます。

緒方 ナオミ 先生(笑顔) 緒方 ナオミ 先生

量子コンピュータの何が嬉しいかというと、特定の問題、たとえば素因数分解の Shor のアルゴリズムや、データベース検索の Grover のアルゴリズムでは古典より高速なのよ。
暗号理論 に直接影響してくるの。

藤咲 まりあ(びっくり) 藤咲 まりあ

えぇっ、じゃあ RSA が破られちゃうんですかぁ?

鳴海 理央(普段) 鳴海 理央

理論的には Shor のアルゴリズムで RSA は破られます。
だから今、耐量子計算機暗号 (PQC) の標準化が進められているところで、NIST が CRYSTALS-Kyber などを標準化しました。

緒方 ナオミ 先生(普段) 緒方 ナオミ 先生

AP では『量子コンピュータが従来の PC より速く解ける問題は何か』『耐量子暗号への移行が必要な理由』あたりが問われやすいわね。

確認クイズ

量子コンピュータが古典コンピュータより劇的に高速に解けるとされる代表的な問題はどれか。

  1. 整列 (ソート)
  2. 素因数分解 (Shor のアルゴリズム)
  3. 二分探索
  4. ハッシュ計算
こたえを見る

正解: 2. 素因数分解 (Shor のアルゴリズム)

Shor のアルゴリズムは素因数分解を量子コンピュータ上で多項式時間で解きます。古典コンピュータでは現状最速でも準指数時間が必要。RSA など素因数分解の困難性に基づく暗号を破る可能性があるため、耐量子暗号への移行が議論されています。

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